ギプスコア県内陸部に位置する低地峡谷地域では、イバーラの青唐辛子と呼ばれる肉厚で細長いこの地方固有の青唐辛子が生産されている。緑色で5~12センチの長さのこの唐辛子は、元々アメリカから持ち込まれたものであるが、その土壌に適応した結果、現在の形状になった。

温暖な気候で降水量及び湿度が高く、標高は450m以下というこの地域の峡谷の特有な地理条件によって、元々はチリ唐辛子(チリペッパー)だったものが、徐々にこの地に適応した結果、今日私たちが知るこの地方の美食遺産であるイバーラの青唐辛子に変化していった。