周知のように、気候変動によって気温が上昇しています。その影響で、ブドウの収穫方法も変わり、味も変化する可能性があります。

1540年にも、気温の上昇により通常より早い時期に収穫が行われた事例がありました。ブドウは本来、10月の1週目以降に収穫されていましたが、1988年から現在までの間に、収穫日が13日も早まっています。

現在、極端な気温の変化とワインの関連性の研究が進められており、やがて収穫は真夏の815日前後に実施されるようになると結論づけています。

私たちが今知っているワインは、気候変動がもたらす気温の上昇によって、否応無しに徐々に変化していくことになるでしょう。

収穫までの期間を長くすると、よりブドウの糖度が増し、ワインのアルコール度数が高くなります。逆に期間が短いと、ブドウの持つ成分がバランスよく整わず、ワイン作りに必要な特徴が備わりません。ブドウの収穫時期は、ワインの味を決めるとても重要な要素なのです。