ピーマンは欧州大陸に持ち込こまれ、根を下ろしたアメリカ大陸原産の品種のひとつです。16世紀から17世紀にかけてCapsicum種は、ヨーロッパ大陸の気候に順応し、独自の姿に進化していきました。イバーラで栽培されるIbarroria種に関してもそうでこのイバーラの地に根付いています。この品種を特別なものにするのはこの肥沃な土地が持つ夏は爽やかで、雨がちという気象条件。雨が多いということでEusko Labelイバーラの青唐辛子には他の同じ緯度で栽培されるものより辛味(カプサイシン)が少ないのです。

それに加えて、実が6-12cmくらいで早めに収穫するということ、輝きのある薄緑色で、細長くまっすぐ表面に凹凸のなく、しっぽのように先が少し曲がっているという見た目の特徴を与えます。この独特の形が”イバーラの海老”といわれる所以です。ピラジンの香りが主で、そこにイタリアンパセリのようなハーブの香りも見られます。

この野菜の宝石の旬は7月の終わりから10月ごろまで。古来は旬の終わりごろの青唐辛子を白ワインビネガーに漬けて瓶詰して冬の間の煮込み料理などの添え物にしていました。しかし、この酢漬けの繊細さと品質の良さが認められ、1997年からはグルメな一品としてEusko Labelによる品質および産地保証印がついています。

ピパーラ(バスク語で青唐辛子)は地元やスペイン国内だけで愛されているだけでなく、アメリカや日本など様々な国に輸出されています。まだEusko Labelイバーラの青唐辛子をお試しになったことがない方や、すでに大好きだよという方に神戸にあるラ・カスエラを行くことをおすすめします。もちろんウェブのレシピブックもご利用ください。いろいろなアイディアが浮かぶことでしょう。