前回は原産地呼称アラバのチャコリーの製造方法にふれました。今回は原産地呼称ビスカヤのチャコリーとなるにはどのような特徴をもたなければならないのかみてみましょう。

今一度おさらいです。原産地呼称認証で重要なのは、原材料はチャコリーが生産されるところで同じ地域栽培されたものではないといけない、そして昔ながらの製法を守っているということです。

しかし、1994年から原産地呼称を獲得したビスカイコ・チャコリーニャは、そのほかにも満たさなければならない項目があるのです。

山腹の緩い傾斜のある畑で、土は弱酸性の粘土質、そして、その下には同じ弱酸性の泥灰岩となります。こういった特徴を持つ畑はウリベ-コスタ(サムディオ、デリオ、レサーマ、ララベツ、バッキオなどの市町村)やブストゥリアルデア(ゲルニカ、ブストゥリア、ムヒカ、コルテスービなどの市町村)にみられます。

気候も大事な要因の一つ。というのも原産地呼称のきまりの中に灌漑の禁止があるからです。畑は温暖湿潤な気候にあります。そして年間降雨量は1000-1300mmで、晩秋から春にかけての降雨量がおおくなっています。

使用されるぶどう品種は、オンダラビ・スーリ、オンダラビ・ベルツァ、オンダラビ・スーリ・セラティア、ムネ・マッツア、イスキリオタ、イスキリオタ・テッピア、ソービニオン・ブラン、リースリング、シャルドネ。これらのぶどうよりそれぞれ白チャコリー、樽熟白チャコリー、ロゼチャコリー、赤チャコリーが作られます。

ビスカヤコ・チャコリーニャのDO認証についてみているわけですが、成分分析の点ではアルコール度数は12度以下、揮発性酸性度の制限は、酢酸で0.7 gr./lと規定されています。

そして、ビスカヤコ・チャコリーニャの見た目ですが、白チャコリーに関しては色は薄い黄色から薄い麦わら色、時に透明で輝きがあるグリーン系のトーンが見られます。、一方、香りの面では第一アロマは中くらいで、リンゴや洋ナシなど白いフルーツ、柑橘そして草系の香り。味はと言うと、きれいな酸味、フルーツや柑橘そして草系、後味には軽い苦味もあります。

最後にいっておかなければならないのは、チャコリーは造り手によって味が違ってくること。しかしながら今までお話してきたことは共通の特徴になります。あとはご自身で味を確かめてみてください。