原産地呼称 アラバのチャコリーとは? この認証は2001年よりアラバ県にあるアヤーラ谷一帯で生産されるチャコリに与えられています。正確にいうと、アムリオ、アルセンヘガ、アヤーラ、ジョディオ、オケンドという市町村にあたり、その本部はアムリオにあります。

前述したとおり、こういった原産地呼称認証を取得するには満たさなければならない基準があります。

例えば、その原材料はチャコリーが生産される場所と同じ地域で栽培されたものを使用するとか、昔ながらの製法を守っているとかいうことです。

この記事ではアラバでのチャコリー作りを最初から最後まで説明したいと思います。まず、このバスクを代表するワイン、この場合はアラバ県のチャコリー、これを作るにはぶどうは10月に収穫され、ワイナリーに運ばれます。

そして、除梗機にかけ、ぶどうの房から果実と軸にわけます。同様に葉や枝も取り除くことができます。こうすることでぶどうの軸からでるカリウムの苦味や不必要な植物系の雑味がでることをふせぎます。この過程をふまないと、ワインは酸味が弱くなり、私たちが知るチャコリーの色やアルコール度数、味ではなくなるのです。

そのあと、破砕のステップです。この過程でマスト(果汁)がでます。そして果実の皮の部分に付着している自然酵母を分散させます。酵母は空気にふれると活性し、果汁と皮に醸し(マセレーション)を促します。この過程において果汁が破砕した果皮とふれている時間をすこしでも短くするため細心の注意が必要になります。

次の過程は圧搾で、70%まで絞ります。圧搾という通り、圧搾機を使ってぶどうに圧力をかけていきます。この時のスピードと圧力がワインの出来に関係してきます。

これらの過程をふんだら、次はタンクにうつされ、マストから徐々に固形物や不純物が沈殿するまで待ちます。その後澱引きします。すなわち、タンクの下にたまった沈殿物と上澄みをわける過程です。

ここまでの過程を経た後、発酵用タンクへ移し、17度の温度で12日間発酵させます。タンクの下に降りてきた酵母の死骸を澱引きしてとりのぞけばチャコリのベースが出来上がります。それを10日間-4度から-5度程度で安定化処理、もしくは別タンクに移動させて濾過処理します。どちらかの過程を経たら、ステンレスタンクに貯蔵され、そして注文の都度瓶詰されていきます。