
調理実演
5月15日15時より、3×3 Lab Futureのコミュニケーションゾーンにて調理実演が行われた。シェフであり、バスク・クリナリー・センターの教員でもあるアンヘル・フェルナンデス・デ・レタナ氏によって進行された調理実演では、展示会で紹介された物産を使用した様々な料理が披露された。今回紹介された地産品をどのように料理に活かすことができるのか、また、スペイン伝統料理とモダン・スパニッシュ料理のレシピを日本のシェフたちに教えることを目的としたものである。
調理実演を開始する前に、セミナーで試飲するチャコリの簡単な説明があり、料理とのマリアージュを体験してもらうべく、チャコリが一杯ずつ振舞われた。
セミナーは、バスクの伝統的なヒルダの説明と試食から始まった。ヒルダは作りやすく、しかも初めて食べる人たちにも驚きを与える好評の一品である。続いて、仔牛のヒレのカルパッチョにケッパーと Eusko Label・イバラの青唐辛子の酢漬け添えが紹介された。
その後、参加者はアンチョアのコラドゥーラ(魚醤)を染み込ませた剥きチェリートマトを試食した。アンチョアのコラドゥーラを染み込ませることで「トマトに海の風味をプラスする」とバスク・クリナリー・センターのシェフは述べた。ここで、続く二品とマリアージュするために、違ったアロマを持つチャコリの試飲へと移った。
次の一品には、伝統的なエンサラディージャ(スペインのポテトサラダの一種)のビンナガマグロとマヨネーズのエスプーマ添えが提供された。ビンナガマグロとマヨネーズは誰が食べたことのある組み合わせであるが、エスプーマ状にしたときの口当たりは新鮮で参加者を驚かせた。最後に、レストラン「ディスフルタール」が開発したヒルダには青唐辛子のマーマレードが添えられ、ホワイトチョコレートコーティングの中にオリーブのエキスが詰まっている。口に含むとオリーブの風味が口の中いっぱいに広がる感覚は新しい体験となったであろう。
調理実演の終了とともに、参加者一人一人に修了証が手渡され、質疑応答の時間が設けられた。質疑応答では、参加者がシェフであるアンヘルと、紹介したCapriceの物産や国際的な美食の未来について意見を交わし、様々な視点を共有した。